女性に多い?!急にくる右側の腰痛、その原因と改善策とは

Screenshot

「急に右側の腰が痛くなったけど、これって一体何?!」女性のあなたは今、まさにそう感じていませんか? 実は、急な右側の腰痛は女性に多く見られる症状なんです。 この記事では、その理由となる女性の身体の構造やホルモンバランス、そしてよくある原因や症状別に適切な病院の選び方まで分かりやすく解説します。さらに、自宅でできる効果的な対処法や予防策もご紹介!この記事を読めば、不安な気持ちから解放されて、適切な対処ができるようになるでしょう。

1. 急にくる右側の腰痛、実は女性に多いってホント?

「急に右側の腰が痛くなったけど、これって私だけ?」

そんな不安を感じている女性はいませんか? 実は、急な右側の腰痛、特に女性に経験が多いというデータがあるんです。

国民生活基礎調査(平成28年)によると、腰痛全体の有訴者率は男性で8.8%、女性で19.6%と女性のほうが2倍以上も高い結果が出ています。

もちろん、腰痛の原因は人それぞれですが、女性特有の身体の構造やホルモンバランスなどが関係している場合も少なくありません。 この章では、女性の身体の特徴と腰痛の関係について詳しく解説していきます。

1.1 女性の身体の構造と腰痛の関係性

女性の身体は、男性と比べて骨盤が広く、筋肉量が少ないという特徴があります。 また、妊娠・出産を経験する女性は、骨盤周りの靭帯が緩みやすく、腰に負担がかかりやすい状態です。これらの特徴が、腰痛リスクを高めていると考えられています。

特徴腰痛への影響
骨盤が広い骨盤底筋が支える範囲が広くなり、負担が増加しやすくなる
筋肉量が少ない腰を支える筋肉が弱く、負担がかかりやすい
妊娠・出産ホルモンの影響で靭帯が緩み、腰への負担が増加する

1.2 女性ホルモンと腰痛の関係

女性ホルモンは、月経周期や妊娠・出産など、女性の身体に様々な影響を与えます。 そして、実は腰痛にも深く関わっているのです。 例えば、月経前になると分泌が増加する「プロゲステロン」という女性ホルモンは、骨盤周りの靭帯を緩める働きがあります。 また、更年期になると女性ホルモンの分泌量が急激に減少するため、骨粗鬆症のリスクが高まり、腰痛が悪化する可能性があります。

1.2.1 女性ホルモンと腰痛の関係例

  • 月経前症候群(PMS): プロゲステロンの影響で腰痛が起こりやすくなる
  • 妊娠中の腰痛: リラックスンというホルモンの影響で靭帯が緩み、腰に負担がかかりやすくなる
  • 更年期障害: 女性ホルモンの減少により、骨密度が低下し、腰痛が悪化する

このように、女性の身体は、構造的にもホルモンバランスの面からも、腰痛を起こしやすい要素を抱えていると言えるでしょう。

2. 右側だけの腰痛、考えられる原因をチェック!

右側の腰痛には、さまざまな原因が考えられます。ここでは、代表的な原因とそれぞれの症状の特徴、関連する症状について詳しく解説します。

2.1 ぎっくり腰

「魔女の一撃」とも呼ばれるぎっくり腰は、正式には「急性腰痛症」と呼ばれ、突然激しい腰の痛みに襲われるのが特徴です。重いものを持った時や、くしゃみをした時など、些細な動作がきっかけで起こることが多く、その場で動けなくなるほどの痛みを感じることもあります。ぎっくり腰の原因は、腰の筋肉や靭帯の損傷、炎症などが考えられます。右側だけの痛みの場合、右側の筋肉や靭帯に負担がかかったことが原因として推測できます。

  • 症状:激しい腰の痛み、動きの制限、前かがみの姿勢がつらい、腰を伸ばせない
  • 関連症状:下肢のしびれ、痛みが足先まで広がる

2.2 腰椎椎間板ヘルニア

背骨の一つ一つは「椎間板」と呼ばれるクッションのような組織で繋がっていますが、この椎間板の一部が飛び出してしまい、神経を圧迫することで腰や足に痛みやしびれを引き起こす疾患です。腰椎椎間板ヘルニアは、重いものを持ち上げる動作の繰り返しや、長時間のデスクワークなど、腰に負担がかかる姿勢を続けることで発症リスクが高まります。特に、前かがみや中腰姿勢での作業は、椎間板への負担が大きくなるため注意が必要です。右側だけの痛みの場合、神経の圧迫が体の右側で起こっていることが考えられます。

  • 症状:腰の痛み、お尻や太ももの裏、足先にかけての痛みやしびれ、感覚異常、筋力低下
  • 関連症状:足の冷え、しびれ、感覚が鈍くなる、力が入りにくい

2.3 脊柱管狭窄症

背骨の中を通る神経の通り道である脊柱管が、加齢や姿勢の悪さなどによって狭くなり、神経を圧迫することで腰や足に痛みやしびれを引き起こす疾患です。長時間歩くと症状が悪化し、少し休むと回復するのが特徴です。これは、間欠跛行と呼ばれる症状です。右側だけの痛みの場合、神経の圧迫が体の右側で起こっていることが考えられます。

  • 症状:腰の痛み、お尻や太ももの裏、足先にかけての痛みやしびれ、長く歩くと症状が悪化する(間欠跛行)
  • 関連症状:足の冷え、しびれ、感覚が鈍くなる、力が入りにくい

2.4 子宮内膜症などの婦人科系疾患

子宮内膜症は、本来は子宮の内側にあるべき子宮内膜組織が、子宮以外の場所で増殖してしまう病気です。卵巣や腹膜などに発生することが多く、月経周期に伴って出血を繰り返すため、強い月経痛や性交痛、腰痛などを引き起こします。子宮筋腫は、子宮の筋肉層にできる良性の腫瘍です。腫瘍が大きくなると、周囲の臓器を圧迫し、月経痛や腰痛、頻尿などの症状が現れます。骨盤内炎症性疾患は、細菌感染などによって、子宮や卵管、卵巣などに炎症が起こる病気です。下腹部痛や腰痛、発熱、おりものの異常などの症状が現れます。婦人科系疾患による腰痛は、右側だけに起こる場合もあれば、左側だけに起こる場合、両側に起こる場合もあります。婦人科系疾患の可能性も考慮し、婦人科を受診することも検討しましょう。

  • 子宮内膜症
    • 症状:強い月経痛、性交痛、腰痛、下腹部痛、不正出血
  • 子宮筋腫
    • 症状:月経痛、過多月経、貧血、頻尿、便秘、腰痛、下腹部痛
  • 骨盤内炎症性疾患
    • 症状:下腹部痛、腰痛、発熱、おりものの異常、性交痛

2.5 便秘

便秘は、便が腸内に長くとどまることで、便が硬くなって排便が困難になる状態です。便秘になると、腸内にガスが溜まりやすくなり、腹部膨満感や腹痛、腰痛などを引き起こすことがあります。また、腸の動きが悪くなることで、腰の筋肉が緊張し、腰痛が悪化することもあります。右側だけに腰痛がある場合、便秘によって腸が圧迫され、右側の腰に痛みが出ている可能性があります。

  • 症状:排便回数の減少、硬い便、残便感、腹部膨満感、腹痛
  • 関連症状:食欲不振、吐き気、肌荒れ

これらの原因以外にも、右側の腰痛を引き起こす病気は考えられます。自己判断せずに、医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。

3. 急にくる右側の腰痛、病院は何科を受診すればいい?

突然の右側の腰痛。一体何科を受診すれば良いのか迷いますよね。どの診療科を受診すべきかは、痛みの原因や症状によって異なります。自己判断せず、まずは医療機関に相談することをおすすめします。

ここでは、右側の腰痛で考えられる主な疾患と、受診を検討すべき診療科について解説します。ただし、以下の情報はあくまで目安です。最終的な判断は医療機関にご相談ください。

3.1 症状から診療科を探す

症状考えられる病気受診診療科
激しい痛みとともに腰が動かなくなるぎっくり腰整形外科、接骨院、鍼灸院
腰から足にかけての痛みやしびれ、足の感覚が鈍い、力が入りにくい腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症整形外科、脊椎外科、神経外科
腰痛とともに発熱がある感染症(化膿性脊椎炎、腎盂腎炎など)整形外科、内科
生理痛がひどい、生理不順、腰痛とともに下腹部痛もある子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣嚢腫などの婦人科系疾患婦人科
排便時の痛み、便秘、血便便秘、過敏性腸症候群、大腸憩室炎など消化器内科、肛門科

上記以外にも、ストレスや不安から腰痛を引き起こす場合もあります。その場合は心療内科の受診も考えられます。

3.2 「整形外科」「接骨院」「鍼灸院」の違い

腰痛でよく耳にする「整形外科」「接骨院」「鍼灸院」。それぞれの違いは以下の通りです。

項目整形外科接骨院鍼灸院
資格医師免許柔道整復師免許はり師免許、きゅう師免許
できることレントゲン撮影、MRI検査、薬の処方、手術など骨折・脱臼・捻挫・打撲の応急処置、電気治療、マッサージ、リハビリなどはり・灸治療
保険適用あり骨折・脱臼・捻挫・打撲など
(医師の同意があれば、他の症状でも適用される場合あり)
神経痛、リウマチ、腰痛症、頸腕症候群など
(医師の同意があれば、他の症状でも適用される場合あり)

3.3 医療機関を選ぶ上でのポイント

  • 3.3.1 診療時間 仕事や家事の都合に合わせて、平日夜間や土日も診療している医療機関を選ぶと良いでしょう。
  • 3.3.2 アクセス 自宅や職場から通いやすい場所にあると、継続的な通院に便利です。
  • 3.3.3 医師との相性 自分の症状や希望を丁寧に聞いてくれる医師を選ぶことが大切です。セカンドオピニオンも検討しましょう。

急にくる右側の腰痛は、放置すると症状が悪化したり、慢性化する可能性もあります。自己判断せず、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。

4. つらい腰痛を和らげるには?今すぐできる対処法

急に襲ってくる右側の腰痛。少しでも早く痛みを和らげたいですよね。ここでは、自宅でできる応急処置と、腰痛対策グッズをご紹介します。

4.1 応急処置

腰痛を感じたら、まずは無理をせず安静にしましょう。そして、以下の応急処置を試してみてください。

4.1.1 RICE処置

急性の腰痛には、RICE処置が有効です。RICE処置とは、Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の4つの処置の頭文字をとったものです。RICE処置は、炎症を抑え、痛みや腫れを軽減する効果があります。

処置方法効果
Rest(安静)痛む動作を避け、安静にする炎症の悪化を防ぐ
Ice(冷却)氷水を入れた袋や保冷剤をタオルで包み、患部に15~20分程度当てる(低温やけどを防ぐため、長時間当て続けないように注意)炎症を抑え、痛みを和らげる
Compression(圧迫)弾性包帯やサポーターなどで患部を適度に圧迫する腫れや内出血を抑える
Elevation(挙上)患部を心臓より高い位置に上げる(可能であれば)腫れやむくみを軽減する

4.1.2 コルセット・サポーターの着用

腰痛ベルトやコルセットは、腰を支え、負担を軽減することで痛みを和らげる効果があります。痛みが強い場合や、動くと痛みが増す場合に着用するとよいでしょう。ただし、長時間着用すると腰の筋肉が弱ってしまう可能性があるので、医師に相談しながら使用することが大切です。

4.1.3 痛み止め薬の服用

市販の痛み止め薬(解熱鎮痛剤)も、一時的に痛みを和らげる効果があります。ただし、痛み止め薬は根本的な治療ではありません。自己判断で服用を続けるのではなく、医療機関を受診するようにしましょう。

4.2 腰痛対策グッズ

腰痛を和らげるために、様々なグッズが販売されています。自分に合ったものを使用することで、腰への負担を軽減し、痛みを予防することができます。

4.2.1 クッション

長時間座っていることが多い人は、腰に負担がかかりやすいため、クッションを使用することで腰への負担を軽減することができます。椅子に置くタイプのクッションや、背もたれと腰の間に置くタイプのクッションなど、様々な種類があります。

4.2.2 マットレス

睡眠中の姿勢は、腰痛に大きく影響します。自分に合った硬さのマットレスを選ぶことで、腰への負担を軽減し、質の高い睡眠をとることができます。

4.2.3 ストレッチグッズ

腰痛予防には、ストレッチも効果的です。ストレッチポールやフォームローラーなどのストレッチグッズを使うことで、より効果的にストレッチを行うことができます。

これらの対処法を試しても痛みが改善しない場合や、痛みがひどい場合は、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。腰痛の原因は様々ですので、適切な診断と治療を受けることが大切です。

5. 腰痛を予防するために日常生活で気を付けたいこと

腰痛は一度発症すると、再発を繰り返すことも少なくありません。日頃から腰に負担をかけない生活習慣を心がけ、腰痛を予防しましょう。

5.1 姿勢

5.1.1 正しい姿勢を維持する

猫背や反り腰などの姿勢は、腰に負担がかかりやすくなります。正しい姿勢を意識しましょう。正しい立ち姿勢は、以下の通りです。

  • 足の裏全体を床につける
  • 膝の力を抜く
  • お腹に軽く力を入れる
  • 胸を張る
  • 顎を引く

デスクワークなどで長時間座る場合は、腰を支えるクッションの使用もおすすめです。

5.1.2 同じ姿勢を長時間続けない

長時間同じ姿勢を続けることは、腰に負担をかけ、血行不良にもつながります。1時間に1回は、立ち上がって軽くストレッチをする、席を立って歩いたりするなど、こまめな休憩を挟むようにしましょう。

5.2 運動

5.2.1 腰周りの筋肉を鍛える

腰周りの筋肉が弱いと、腰への負担が大きくなり、腰痛を引き起こしやすくなります。腰痛予防には、腹筋や背筋など、腰周りの筋肉を鍛えることが大切です。以下のような運動が効果的です。

  • プランク
  • 背筋運動
  • ドローイン

運動不足を感じている方は、無理のない範囲で、ウォーキングなどの軽い運動から始めてみましょう。

5.2.2 ストレッチで柔軟性を高める

身体が硬いと、筋肉や関節の動きが悪くなり、腰に負担がかかりやすくなります。ストレッチを行い、柔軟性を高めるようにしましょう。腰痛予防には、ハムストリングスや腸腰筋など、腰と関係の深い筋肉を重点的にストレッチすることが効果的です。

5.3 睡眠

5.3.1 質の高い睡眠をとる

睡眠不足や睡眠の質が悪いと、疲労が回復せず、腰痛が悪化しやすくなります。質の高い睡眠をとるように心がけましょう。毎日決まった時間に寝起きする、寝る前にカフェインを控える、リラックスできる環境を作るなど、睡眠の質を高める工夫をしてみましょう。

5.3.2 腰に負担をかけない寝具を選ぶ

柔らかすぎるマットレスや高すぎる枕は、腰に負担をかけ、腰痛の原因となります。自分の体型に合った、腰をしっかりと支えてくれる寝具を選びましょう。寝返りがしやすいことも大切です。腰痛対策用のマットレスや枕も販売されているため、検討してみましょう。

5.4 冷え対策

5.4.1 身体を冷やさない

身体が冷えると、血行が悪くなり、筋肉や神経が緊張しやすくなるため、腰痛が悪化しやすくなります。特に、冬場は、身体を冷やさないように注意が必要です。以下のような点に気を付けましょう。

  • 温かい服装をする
  • 湯船に浸かる
  • 腹巻きやレッグウォーマーなどで腰周りを温める
  • 冷たい飲み物や食べ物を控える

5.4.2 血行を促進する

血行が悪いと、腰痛が悪化しやすくなります。適度な運動、ストレッチ、マッサージなどで、血行を促進するように心がけましょう。

5.5 ストレス

5.5.1 ストレスを溜め込まない

ストレスは、自律神経のバランスを崩し、筋肉が緊張しやすくなるため、腰痛の原因となります。ストレスを溜め込まずに、発散できる方法を見つけましょう。自分の好きなことをする時間を作る、リラックスできる音楽を聴く、友人や家族に話を聞いてもらうなど、自分に合ったストレス解消法を見つけてみましょう。

5.5.2 リラックスする時間を作る

ストレスを感じている時は、意識してリラックスする時間を作るようにしましょう。ヨガや瞑想なども効果的です。

6. まとめ

今回は、女性に多い急にくる右側の腰痛について、その原因と改善策をまとめました。女性の身体の構造やホルモンバランス、便秘など、右側だけの腰痛にはさまざまな原因が考えられます。ぎっくり腰やヘルニアなどの可能性もあるため、自己判断せず、整形外科を受診しましょう。痛みが強い場合は、無理せず安静にすることが大切です。日頃から正しい姿勢や適度な運動を心がけ、腰痛を予防しましょう。